飛距離アップのコツはテイクバックにあり?!野球とゴルフの共通点とは?
メールNo.145 配信日2016/12/25
今日はクリスマスということで
可愛い我が子へバットやグローブをプレゼントしたサンタさんもいらっしゃるかもしれませんね。
もちろん新しい相棒で練習するのもいいですが
たとえばバットのグリップを新しいものへ巻き直すとかでも
感覚はもちろん練習のやる気も違ってきたりするので
なんかしらの変化をつけながら自主トレしてみるといいですよ。
そういう小さなことがきっかけでコツを掴むときもありますからね。
今冬は比較的過ごしやすい日が続いているので
冬休みの自主練はボールを使ったトレーニングができそうですし
レベルアップするにはもってこいでしょう!
さて、今回のメルマガは引き続き
シリーズ「機は熟した!俺流センス指導の大原則」の続きをお届けする予定でしたが
前回の肋骨系の動きで補足というか
「一過性ではあるがめっさ打球が飛ぶようになるコツ」みたいなものを少し解説していきます。
野球とゴルフの共通点
いきなり肋骨を使えと言ってもよほど才能がある選手でない限り
一朝一夕でマスターできるほど甘くないのが肋骨。
したがって前回解説した通りに、
段階を経て周りのパーツからゆるめていくことが結局は「確実」で「最短」になる。
バッティングで体幹が使えない理由の1つである
”小手先での操作”が思った以上に厄介でして
もうね、いっそ肩から肘を伸ばして固定し
肩甲骨内側だけを使ってバットをスイングしたほうがコツを掴めるんじゃないかと
そこで奥さんゴルフですよ。
これが面白いほどにバッティングに使える。
土台となる肋骨。その上に乗っかっている両肩甲骨。
ちょっと意識を変えるとガラリとスイングが変わる。
飛ばし屋のメカニズム
まずはこちら。
タイガーウッズの練習動画をみてください。
※メルマガ限定リンク
見るべきポイントは左の肩甲骨。
ゴルフに詳しくない人もいるでしょうから
バッティングと同じようにイメージして結構です。
テイクバックで左の肩にアゴが乗るのではないかというほど
ズルズルっと肩甲骨が移動しているのが確認できますよね?
肋骨との角度を考慮してもこれは異常なほど脇側へズレてます。
バッティングも両肩とグリップとで結ぶ三角の形でインパクトをすると
パワーのロスが少ないため最も力が入りやすいポジションだと指導されてますが
ゴルフの場合、この形の優劣がスイング動作にくっそ影響します。
この両肩とグリップの三角形を終始崩さないように、矯正グッズがあるくらいですからね。
こんな感じの↓
肩甲骨の柔らかさだけなら負けてない?!
ただ、ウッズのような超一流のゴルファーのスイング動作を見ていただけるとわかるんですが
皆一様にズルズルなんですよ。肩甲骨周辺だけなら大差ないです。
むしろ誤解を恐れずにいえば日本のゴルファーだって変わりはしません。
運動不足なおっさんゴルファーになるとさすがに『あ、動いてねぇ(笑)』ってわかるんですが
両肩甲骨のスライドは野球でも同じ。
ここをスムーズにズラすことで独立させることができるため
頭を動かさなくても、巨大なパワーを生み出すテイクバックが行えるというメリットがあります。
しかし、運動不足なおっさんたちはこいつが上手くズレないので
両肩甲骨のラインが独立して動かない結果
腰を過度に捻ったり、肩関節中心でテイクバックを取らないとスイングができない。
そうなると・・・
頭は動く、三角形は崩れる、腰を過度に捻ると股関節に体重が乗らない、で
インパクトがブレブレになるわけです。
壁を意識しても開きが早い原因
さらに肩甲骨が柔らかい選手はたくさんいるのですが
それだけだとリリースが早い動作になる。バッティングでいうと開きですね。
アマチュアのゴルファーも
左の肩甲骨からグリップまで壁を作っちゃって三角形を崩さないように意識して、
両肩甲骨のスライドでスイングできれば最高なんですけど・・・どうしても開きがでてくるんですよね。
その要因の1つが肋骨。
メカニズムはこうです。
【解説図】※メルマガ限定リンク
肩甲骨を脇側へズラし、三角形をつくる。
背中側でへばりついて動きもしないのが運動不足なおっさんゴルファー。
肩甲骨が柔らかい選手は、顎の下まで左の肩甲骨がスライドするんですが
テイクバックからインパクト、フォロースルーまでのシーンで、どうしても早くリリースしてしまう。
その原因が右の肋骨の前後動。
流れはこう。
- 肩甲骨を脇側へズラし、三角形をつくる。
- 三角形の幅は一切変えないように左肩甲骨からグリップまでの壁を意識。
- テイクバックの始動は右の肋骨を後方へ引く動作のみで行う。
- 左肩が顎の下にくるまで右の肋骨で引く。
- 壁を崩さず右の肋骨で押す。
この間、両肩甲骨のスライドはとうぜん必要です。
肋骨主導でテイクバックを行うことで
三角形がインパクトまで一切変わらないことが可能になる。
肩甲骨だけでこれを制御しようとすると、どうしても左の開きを早くしないとヘッドが出てこない。
【バッティングでの応用】
ある程度肩甲骨が動くのなら
このゴルフスイングの流れを応用して
バットを水平に動かし同じように壁を作り、肋骨の前後動をやってみる。
肘はゴルフのように伸ばして肩甲骨の内側から動かすようにする。
スイングの練習というより
テイクバック時に肋骨で引き、インパクト時に肋骨で押す。
この感覚を掴んだら、動きの幅をどんどん小さくしていき
最終的には自分のフォームに落とし込む。
といっても、肋骨主導でテイクバックとか練習しれたら
何にも考えなくても勝手に体幹が使えるようになってるでしょうけど。
難しく考えずにとりあえずやってみてください。
ちなみに
テイクバックの肋骨の前後動なんかを準備運動でやってるのがイチロー選手ね。
このメカニズムをイメージしながら
おなじみのルーティーンをみてみると面白いですよ。
肋骨をゆるめることは人生を豊かにする
ぶっちゃけ野球はゴルフよりもっとシビアです。
ボールが動きますし、タイミングを外されて自分の好きなポイントで打てないことのほうが多いわけですから。
高いレベルで野球やるなら
右の肋骨だけじゃなく、左の肋骨も駆使していかないと難しい。
もちろん一流のゴルファーはどっちも使ってますが・・・
バッティングでは、運動不足なおっさんゴルファーなカラダで
いくらスイングしてもいい結果は生まれない。(小学生の時点で肩甲骨が背中側にべったり張り付いて動きもしないなんてことはないでしょうけど)
たぶん野球の場合は技術でカバーしきれないくらい
”両肩甲骨のスライドと肋骨の優劣はパフォーマンスに影響する”のではないでしょうかね?
何度も言いますが、やっぱわれわれおっさん世代になってからそこを鍛えるより
ゴールデンエイジに徹底してゆるめるほうが圧倒的に可能性があります。
やることは決まっているのですから、どれだけ早く取り組むかだけですよ。
それと、今回はゴルフをチョイスしましたが
結局、どの業界でも人間のカラダで行うメジャーなものであれば
極めれば極めるほど普遍的なものがあるのが身体運動です。
いまは皆さん野球をやってますが、
将来的にも両肩甲骨と肋骨を使えるようにしておくことは大いに役に立つと思います。
そもそも、この部分がゆるむと息苦しさが無くなりますので
気持ちが軽くなったり、前向きになったり、性格が明るくなったりと
現代社会では必須かと思いますので、指導者の方もぜひ一緒になって行ってください!
大人は相当な努力しないとゆるみはしませんが、
数パーセントでもゆるみに変化があれば『お、今日は調子がいいな』の日が圧倒的に増えますからね(笑)