“一冬で化ける”選手のメカニズムとは?
さて、今回は『あいつ一冬で化けたな』のメカニズムについてちょこっとお話。野球選手が最も上達する季節でもあり、同時にまったく上達しない季節でもある冬ですが、 この違いって皆さんなんだと思いますか?これはズバリ!センスなんですよ。一般的に冬場のトレーニングというと、本格的な技術練習は一切できませんよね? そうすると残るのは、体力トレかメンタルトレ…。多くは基礎トレといわれる体力トレでしょう。
上達に違いが出てくるのはこの時期、つまり技術トレができない数か月の間に徹底してセンスを上げることに成功したかどうかです。センスのある選手は、そのセンスのある身体の使い方によって基礎トレを行いますから とうぜん意味合いが違ってくるんです。
通常の選手、センスが感じられない選手が たとえば…10キロのランニング、50×3本、20×5本、10×10本のダッシュを行ったとします。
センスがありませんから、身体運動のメカニズムはこうです。
- 足の外側に重心が乗った状態でラン
- 膝の中心をとらえられないので膝への負担が大
- リスクをカバーしようとして、股関節周辺が委縮し腰がどんどん下がってくる
- しんどくなればなるほど踏ん張ろうとする
- 余計にブレーキ要素が高まりケガへ繋がる
こういった状態でダッシュを行えば…
- ブレーキ要素である大腿四頭筋をフルに使わざる負えない
- 力感の割にスピードが上がらない
- 股関節に違和感が生じる
- 膝と足裏と股関節の適切なポジションからズレが生じる
ザッとこんな感じです。
センスのない選手というのは真面目な選手が多い傾向にありますが、 この程度の身体運動で上記以上のハードワークをこなせば どういったことが起こるかは想像できると思います。センスがある選手というのは、その時点で違うので指導者側からすると厄介ですよね。
まったく同じ練習を行っているのに春先に上手くなっていますからね。 『太ももが一回り大きくなった』『筋トレが効いたんだな』などと考えるしかないですよ…。じゃセンスの無い選手はどうするか?
センストレですよ!
技術トレを全くやらない、この季節だからこそ徹底してセンスアップをすればいいんです。 センストレというのは、形があって決まりがないのが特徴ですからトレーニングのやり方を間違えなければ あらゆることに応用ができるんです。たとえばペッパー。 ボールを使った冬定番の練習メニューですが この練習法に私が開発した【密着】の要素を取り入れてみる。
トスされたボールに、手が反応するのではなく運動の中心である「体の軸」で反応する。 密着すればするほど動き出しが早く滑らかで、そして速く移動ができます。これが何につながるのかといったら バッティングでいえば究極の体重移動ですよね。 守備でいえば体の正面(おへそ方向の軸、方軸は正面です)に無理なく正しく入ることができる。
キャッチに行くとき軸足1本で行うというのも、よりバッティングに近くなりますし、 肩甲骨や肋骨の使い方次第では、スイングの始動にだって影響します。こういったことを何も教わらずに勝手にできてしまうのが、センスのある選手ですよね。だからこそセンストレが威力を発揮するんですよ。センスを上げるトレーニングだから時間や場所をとってわざわざ行うのか?というと まったくそんなことはないんです。
むしろ日常生活の体の動きから野球の動作を改善できるように開発したのがセンストレですからね。ですから、やり方さえ正しく守っていただければ、あとはご自分で自由に好きなだけ行っていただければ 野球のセンスは自然と上がってくるんです。”この一冬で化けたい”選手はぜひセンストレをお試しください!