打率アップに必須のテク!? ミートポイントを手元に置いても差し込まれないメカニズム

メールNo.83 配信日2015/10/14

前回の公式メルマガでは
今季NPBを盛り上げた山田、柳田両選手のバッティングの凄さってナンダ?ってテーマでしたね。

センスアップ的には3つあって
1つめは・・・ズバリ「手」じゃないかという話をしました。

手根骨や中手骨周りが赤ちゃんのように柔らかいと
グリップのフィッティングが向上し
自分で生み出したエネルギーをロスなくバットへ伝えることが出来ると。

それと、いま現在
「ガンガン打てるに値する力を持った選手」が意外と多いって話。
なので盲点である「手」を見つめ直すと結構おもしろいかもよってところまで書きました。

今回は2つ目の要素
「ヘッドスピードも速いが、初動の反応が異常に早い」って部分を解説していきます。

さて、長文になると読みにくくなるのでいきなり結論からいいますが・・・

・やっぱり一流は動き出しの素早さがクッソはえぇよ(苦笑
・胸骨付近、胸椎付近の固さどうにかならんかね…

これに尽きます。

山田、柳田両選手は現役のプロなので
ヘッドのトップスピードが速いのは当然として
プラス「動き出しの早さ」が凄いです。

動き出しの早さでいったらライオンズの秋山選手が別格なのですが
3選手とも手元で捌いても苦にならない「技術力」と「本質力」を併せ持ってますよね。

【参考動画】ワンテンポ遅く感じる秋山選手のミートポイント

野球界全体が、空振りを取る投球スタイルより
ベース付近でボールを動かしてくる投球スタイルのほうが主流になりつつありますから
(沢村○純くんもムービングでだな…)

打者は「手元で捌く」というのが
1つのキーワードになってるのは間違いないでしょう。

野球は駆け引きがものすごく左右するので
いわゆる「後出しジャンケン」ができれば、投打ともに有利になる競技です。

したがって、
「ぎりぎりまで手を出さず、仕掛けず、流れに身を委る」ほうが強いんですよ。
イメージでいうと小説に出てくるような剣術の達人のような感じ。

敵は多勢で暗闇を襲い掛かる戦法
対して達人は動じない。ギリギリまで手を出さない。

確実に斬れるゾーンまで動かないので不測の事態(急な力の変化)に強い!
今回はバッティングなので、打者の感覚でいえばこれは緩急対策ですね。

優れたバッターは
確実にボールを捌けると判断する(無意識の場合が大半)まで
「タメ」や「間」を作るわけです。

じつはね
こういったテクニックや動作自体は、すでに370年も前からあります(笑

「五輪書」で有名な宮本武蔵は
「秋猴之身」(しゅうこうのみ)といって
それらの重要性、必要性を書の中で力説してるんですよ。

「秋猴之身」っていうのは、端的にいうと
手や足が短い猿のようになりなさいということ。

刀やバットを持ってしまうと
その分リーチが増えますから、簡単にそのリーチを頼ってしまいます。

『そうすると何がいけないの?』
『刀身を振り回せば無双じゃね?』
『リーチが長ければ外角のボールにも届くじゃん?』
って思いますよね。

でも武蔵は
“身体がその場に居着いてしまうリスクが高まる”
って危惧しているんですよ。

その場に居着くということは力の急な変化に脆いんです。
リーチに頼って手足を出して伸ばしてしまうと
別の方向からの敵に対処できない。
(サッカーの下手くそなDFはすぐに自分から脚を伸ばしてしまうから簡単に抜かれるみたいなイメージ)

だから手や足が短い猿のようになってその場に居着くなってことをいってるんです。

ちなみに身体に引きずられるように
手足も一緒になって動くことを手足体一致といいます

こういった動きは「振り子打法」なんかがイメージしやすいかもしれませんね。
一見突っ込んでるようにしかみえませんが、あれはまさに「秋猴之身」です。

身体自体をボールに寄せていって
急激なボールの変化にも対応するための動作って感じ。

さて、ここまでざっと流れをお話しましたが
結局のところ極意書にまでかかれるレベルなわけで・・・くそ難しい!!!!!!!

バッティングの場合だと
ギリギリまで見極めれば、差し込まれるリスクがとんでもなく跳ね上がる。

逆に早期に手を出していくと
力ないフワフワしたスイングになるだけじゃなく
変化球だった場合、絵に描いたように相手バッテリーに料理されるのがオチ。

この「引きつけ過ぎず、ポイントを前にし過ぎない」さじ加減をどうやって調整してるのか?

そうです。
我々凡人はこの調整がきかないので難しい。

毎回毎回、同じ投手で同じリズムで投げてくれれば
ある程度タイミングはわかるんですが・・・
試合の対戦投手なんてそれこそ何十人もいるわけです。

では、どうするか?

ヒントは・・・・・・
秋山選手がスポーツ番組でいってた気がするんですが
練習では逆方向へ打つようにしてるだとかなんとか
そういえば、山田選手も逆方向へ強い打球がって言ってましたね。

彼らはボールを呼び込んでも
詰まったり差し込まれたりしない
むしろ練習中からそれを好き好んでやってる????

正解は・・・・・・
冒頭でもいったように、
圧倒的な「動き出しの“早さ”」です

彼らは我々のような凡人なら
完全に差し込まれるポイントになるはずが
「チョウドイイ」になってしまうわけです。

武蔵も同じですね

圧倒的な初動の早さと、
いつでも力の方向性を変化させることが出来る
流れるような連動性も持った身体

これが無い場合
「なるほど、身を寄せれば斬れるのか!!でぇあああああ」
ものの見事に返り討ちにされるのがオチですよねw

同じように
我々が彼らと同じようなミートポイントで打とうとしたら
間違いなくボールに差し込まれるでしょう。

では、彼らの早さはどこから生み出されるのか???
いや、むしろ何故われわれはこんなにも遅いのか???

答えは私が何度も言ってるとおり
両肩甲骨のライン(胸椎周り)、胸骨周りの固さが
そのままダイレクトに動きだしの遅さへ繋がっているから。

肋骨は前も後ろも繋がってる構造なので
ここを柔らかくするのはかなり苦労します。
おおよそ通常の野球練習では無理でしょう。

そもそも肋骨というのは
人体の中でもストレスによって固まりやすいパーツの代表ですからね(自覚できるまで固くなるのは息苦しいなどがありますね)

そのためにセンストレでは
積極的に肋骨を使えるようにトレーニングしていくわけです。

肋骨が駆動体として使えるようになると
打球が見違えるほど飛ぶようになるのはもちろん
今回のテーマのように圧倒的な動き出しの早さにも繋がってきます。

難易度的にもここらへんはバッティングの極意かもしれませんね。
もちろん、だからこそ「センス欠乏タイプの選手」は挑戦する価値があるんですが

ちなみに小学生のうちからやったほうが何百倍も有利です。

柔らかさが残るうちに感覚を掴み、
その柔らかさをキープするように訓練すればいいわけですから。

手元で捌けると
上に上がった時に変化球に苦労しませんし
ぜひ意識して行ってみてください。

かなり長くなってしまいましたが
バッティングで「肋骨を柔らかく使えるようになると得られるメリット」が
思ってた以上にやべーってのが伝われば幸いかなと

いくつか一般公開している
youtube動画にも肋骨系のタイトルがあったかと思いますが

究極のセンスアップサイトでは
より効率よくトレーニングできる方法が紹介されていますので
「動き出しの早さ」に興味のある選手はぜひ挑戦してみてください!

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