学童野球で3打数1安打は、ある部分を調整するだけでもそこそこ勝負できる

メールNo.116 配信日2016/06/02

前回のメルマガからの続きです。
私が鉄板だと思う少年野球選手へのおおまかな指導の流れ、その2
「軸足股関節への体重の乗せ方」

今回のメルマガは実戦の打席内での調整部分です。

技術的な部分も多く含むであろうテーマなので、
ベースになる動作自体(センス)は解説していくつもりですが
それ以外は実際に打席に立っている現役選手のほうが
私よりも肌で感じる部分が多いでしょうから、各々が工夫をしながら微調整を行ってください。

タイミングの引き出しはいくつもってる?

皆さんは対戦する投手によって打ち方を変えていますか?
リーグ戦のように、同じ投手と対戦するという環境でプレーしている人は
それほど多くはないでしょうから、ほぼほぼ週末の試合は初対戦の投手。

速球派の投手、軟投派の投手・・・
オーソドックスな右投げ、マウンドさばきが上手いサウスポー・・・
変則フォームでタイミングが取りにくい投手もいれば、
腕のしなりが抜群でリリースポイントが見えにくいという投手もいますね。

さて、長くなるので結論から先にいっておきます。
「対人戦において、その都度意識してフォームを変えるのはナンセンス」

ですが、本人の顕在意識では『いちいちフォームなんて変えてない』と思っていても、
潜在意識では若干スイングのニュアンスを変えていて実際の動作も変わっているってことがあります。
そして、そういった打者のほうが試合では結果を残す。

ちょっと難しいので簡単なイメージを。
本人は『カーブです』と言ってるけど
解説者は『あれはスライダー』と言い張る、ちょうどこんな関係です。
球種がどうであれ、結果的に打者を抑えられていればルール的にはその投手は強いってこと。

対人戦の競技というのは、
こうきたらこうとあらかじめパターン化して予測してしまうと
想定外な攻め方をされた場合に、思考も動作も居着いてしまうものです。

バッティングの場合、
打席で居着くという行為はあまりにも穴が多すぎますので安定した率が残せません。
なので、頭ではそんな意識してないんだけど
じつは引き出しをいくつかもっている選手ってのが理想でしょう。

コツはシンプルなプログラムでスイングすること

〝こうきたらこうと、あらかじめ予測する”『フィードフォワードタイプの打者』ではなく、
ベースとなるフォームから『若干ニュアンスを変えたものをいくつかもっている打者』を目指してもらいたいわけです。

これを取得するには、
技術面もメンタル面も含めて様々な要因が考えられるでしょうが
私が最もお勧めするのは「軸足に体重を乗せ、自分の〝間”で待つ準備をする」ことです。

頭はシンプルに相手のボールを打つことだけ考え、
あとはカラダが勝手に反応するって感じです。だから動作面を変えていく。

・軸足にしっかり乗せることができる股関節回りを整える
・投手の動作に合わせて始動のタイミングを調整する

やることは超シンプルです。小学生にでもできる。
いや、むしろ難しいことが理解できない小学生だからこそ、これはやってもらいたい。

軸足に体重が乗れさえすれば”そこそこ”勝負はできる

軸足にしっかりと体重を乗せるためには、
股関節が”ハマるポジション”を選手が体感している必要がある。

どういうポジショニングをとれば
そのハマる位置にもっていけるのかは
【究極のセンスアップサイト】で紹介しているのでネタバレは避けますが
・・・・まぁ誰でもできますよ。

では、なぜ誰でもできる動作なのに
現状できていない選手が多いのかというと、ズバリ「拘束」です。ゆるみ度が低すぎる。
・股関節周りの固さ
・膝上や膝裏の使用比率の高さ
・つま先重心で母指球依存

これらが重なって膝が外へ引っ張られやすくなり、軸足股関節に体重がうまく乗らない。
打てなくて悩んでいるあなたは、
その状態で体重移動を始めてしまうわけです。

軸足股関節に体重が上手く乗っていないのに移動を開始すると・・・・
・下半身が使えずパワーが足りないから手打ちに頼るしかない⇒小柄な選手は飛ばない。
・軸移動の制御ができないので緩急やコースに対して単調になる⇒粘り強い打撃ができない。

逆に言えば、軸足股関節に体重を上手く乗せることさえできれば
たとえ汚いフォームでもそこそこ勝負できます。
野球の場合はフォームに芸術点がないので、
タイミングが合って芯に当たってしまうと外野まで飛びますからね。

私の指導経験上では
少年野球ですと3打数1安打程度の活躍なら、これ1つでもそれなりに勝負できると思います。
もちろん技術がとんでもなく低かったらダメですけどね。

これで投手を攻略する!狙うポイントは2か所

それから、軸足に体重を乗せ始めるタイミングも重要です。
私的におすすめなのは2か所。

まず1つは
どんな投手でも体重を下げるタイミングがありますので、
その瞬間に「軸足に体重を乗せる」ように練習してみてください。
振りかぶって投げる投手も、セットポジション・クイックで投げる投手も
必ず体重移動を始める直前に重心が下がりますから、そこを狙う。

もう1つは、リリースの瞬間。
このタイミングでワンクッション余裕を持てるようにゆったりと体重移動を始める。
ノンステップや足をあげないフォームの打者も
このリリースのタイミングでボールを待つ意識だと見極めがいい感じになります。

下げてきたら乗せる。投げてきたら移動する。
これがしっかりできれば「間」の操作が上手にできるようになり
緩急にも自分のタイミングで待てるバッティングができますからね。

いまはインターネットで投手が投げてる動画をみれる時代なので
いろいろな投手をみながらその場で
「下げてきたら乗せ、投げてきたら移動する」をイメトレしてみるといいかもしれませんね。

とはいえ、
軸足に体重をうまく乗せられなきゃタイミングもクソもないわけで、それができなきゃ何も始まりません。
まずは「股関節にハマったポジション」を体感できるように日々練習しなくてはいけません。

【究極のセンスアップサイト】では
これら股関節系のセンストレや解説がありますので
ぜひ秘密特訓としてご活用ください!

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