WBCは打者の○○に注目せよ!強打者は押し込む強さと方向性が安定している

メールNo.148 配信日2017/03/16

侍ジャパンやってくれましたね!あのボールは打てません。完璧。
序盤は皆さんも嫌な流れだと感じてたと思うんですが
筒香選手の一発から一気に畳みかけたあたり
やはりハマったときの爆発力はパワー系の打線に見劣りしませんね。

他の参加国と比べると
「細かいミスが少ない野球」が日本の強みではないか思うので
大きく崩れるとしたら、そういう部分からなんでしょうけど・・・
ここまで負けなしで試合を作ってますから、さすが一流のプロ集団です。

本来なら夏場にピークへもっていくのが仕事である人たちですから
思いっきりオフシーズンの中
『世界基準まで調子を上げてくれ』っていうこと自体ナンセンスですからね。
そう考えると強化試合からここまで仕上げてくるあたり
チーム全体で士気を高め、メンタル面でのコントロールがうまくいってるのでしょう。
あと2つ。期待してしまいますね!

さて
公式メルマガでは昨年末から
シリーズ「機は熟した!俺流センス指導の大原則」をお届けしておりますが
今回は【バッティング(フェーズ1)】部分の捕手側の上半身の使い方となります。

このシリーズはやっぱり需要があるので
そのうち特設ページを新たに作って
そっちで指導の流れをまとめようかと思ってます。予定ですので時間が無い場合はやりませんが(笑)

理論的なものを100%知るというより、
これをこう教えると変化があるって流れを
そのままお子さんに教えれば
ある程度のレベルまでスイング動作を向上させられる。ってまとめ方のほうがグランドで使えますからね。

力いっぱいスイングしたほうがいいのだけれども・・・

これは押し込む手側の話なんですが
こいつがうまくできる子は打球を楽に遠くへ運べます。

WBCで各国のバッターを見る機会があると思うので
学生はもちろん指導者の人も
スイングのスローモーションがテレビに映ったら
ぜひ様々な打者の押し込み方を見比べてください。

一般的にはバットコントロールは投手側、
パワーは捕手側の手がカギを握るなんてイメージがありますよね?
少年野球のバッティング指導だと
重要なのは意外にも「捕手側の手」のほうかなと個人的には思ってます。

力強くスイングするために
軸回転を意識して目一杯腰を回し、バットをぶん回したい・・・
ところなんですが、
それをやってしまうとミート力の低下やヒットゾーンへ飛ばないなど、打撃が安定しない。

しっかりとミートしてヒットゾーンへ打球を飛ばすためにも
なるべく腰を回しすぎないように制御しつつ、パワーは最大限生み出したい。
これを可能にするのが、捕手側の上半身です。

無理なくスイングするためにはセンター返し?

よく技術指導では
センター返し、ピッチャー返しを狙って打ちなさいって指導をしますよね?
あれも「打撃の安定性を重視するため」が大きいのではないでしょうか。

来た球を素直に打ち返すためには、腰を回しすぎてはだめ。
引っ張りすぎは肩の開きの早さにも繋がりますし、
ここは指導者も厳しくチェックしますよね?

かといって、腰を切らなすぎるとスイングスピードやスイングのダイナミックさが消え去り
”合わせに行った手打ちスイング”になってしまいますから
そんなスイングでピッチャーゴロをなんぼ打っても試合じゃ活躍できません。

そこで重要なのが、
捕手側の肩甲骨と肋骨で押し込む感覚。
深い突きを打つように、来た球へ対して素直に押し込む。
これを背中側から押し込めるようにスイングできてくると
過度に腰を回さなくても威力が高いスイングができるようになります。

おすすめのやり方

  • 素振りやティーバッティングなどで行う
  • あくまで押し込む感覚や調整に使う

構えた段階であらかじめテイクバックを取ってください。
型は以下の通り

【投手側の腕】
腕は伸ばす
脇を絞める
肩にアゴを乗せる
肘はできるだけ伸ばす(きつければ軽く曲げる)

【捕手側の腕】
肘を直角に曲げる
脇を広げ肘を肩の高さまで挙げる

【その他】
伸びあがったスイングなど不要なものを極力なくしたいので
構えたときに体軸の前傾をつくりキープ。
作り方は、まずインパクトの形を取り外角低めにバットがくるあたりを基準に体軸を前傾させる。
背骨、バットヘッドのラインは直角で。このとき膝は軽く曲げる。

この構えからスイングをするのですが
以下の3方向へ捕手側の肩甲骨を使って押し込んでみてください。
※伸ばしている腕は、バットを振り切るために手首や肘を返して(畳む)も構いません。

1つめは三遊間へ押し込む。
2つめは一二塁間へ押し込む。
そして3つめはセンター方向へ押し込む。

アゴは投手側の肩から、捕手側の肩へ移し替えるようにスイングするのがコツ。
移し替えに慣れてくると、より背中側から押し込めるようになります。カラダの近くでグリップを通す意識も有効です。

これら3方向を順番に行っていると
腰の回しすぎとか押し込む方向など
自分なりに「このほうがやりやすいな」という感覚がつかめてきます。

これを練習に取り入れて、ある程度の期間やり込んでください。
肩から肩を意識していると両肩甲骨の可動域が広がってきて
スムーズに押し込めるようになってきますからね。

実際のスイングはどうするか?

上記の練習方法はあくまで
「捕手側の上半身の意識強化」と「深層部位の操作」にあります。
したがってこの型でフォームを作るわけではありません。

あらゆるものを取っ払ってシンプルにした型で
押し込む感覚を養っているにすぎませんので
通常のガチスイングの場合は何も考えることなく気持ちよくスイングしてください。

ある程度の期間やり込んで、
そのあとも押し込みの調整練習として導入し続けていれば
無意識に押し込む方向をカラダが覚えてきますから
監督がいう「”来た球を素直にセンター返し”が打撃の基本である」の教えが分かってくるはずです。

素振りで腕が縮こまってしまう選手や
スイング動作がぎこちない選手は
自分が思ってる以上に押し込む方向、強弱に誤差が生じてると思うので
この練習でじっくりと「素直な方向」を知ることに専念してみてください。

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