学童野球でカラダが開きすぎてしまい重心が残っているバッティングを治すコツとは?
メールNo.159 配信日2018/04/09
先週、学童野球をやっている親子からバッティングの動画を送っていただいたのですが、その時の質問が結構面白かったので今回のメルマガはそれをちょっと解説しようと思います。
新5年生のお子さんのスイングはほぼチーム平均くらいのようで、最近ヒット性のあたりがようやく出始めたとのこと。
私が実際に動画をみた印象でも、たしかにバットが振れるようになってきたって感じでしたね。
それで、パパさんの質問の内容なんですが
簡単にまとめると・・・・・
- 上体の回しすぎでボールが見えていない
- 後ろに残しすぎると極端にパワーが落ちる
この2つです。
飛距離と安定性を両立させなければならない
単純に「おりゃー」と脳筋スイングしても解決しないところが、バッティングの難しいところの1つでもあります。
最低でも「野手がいない」「フェアグランドへ」「自分の足でもセーフになる」打球を打たなければいけないわけです。
ヒットになる可能性を高めるためには、
- ある程度の飛距離が出せるパワーと芯を打ち抜けるミート力
- 野手が捕球しにくいような方向へ打てる正確性
これらを共存させないといけません。
腰を切れば飛距離は出るのだけども・・・
皆さんも体感的にはわかっていると思いますが、手っ取り早く飛距離やパワーを求めるなら、腰を思いっきり切ってバットをぶん回すと”当たれば誰でもそこそこ飛びます”よね。
たしかに、バッティングは昔から「腰で打て」という格言がありますが「腰をどれだけ切るか」のさじ加減が指導する側も選手側も判断が難しい。
動画を送ってくださったパパさんの悩みもまさにこれで『飛ばそうと思えば外野まで飛ぶんだけど雑なバッティングになってしまう。』
そこで選手はどれくらい切っても大丈夫なのか?って目安を作っていくわけですが、これもほぼ感覚的なものなので正面に対して何度まで回して〜みたいな指導ができません。
毎回同じコースに同じスピード・リズムでボールがきて、同じスイングができるのなら決めきってもいいのですけどね。
左の壁やツイスト打法はどうか?
回しすぎ防止のためのコツはいろいろあると思いますが、もっともポピュラーなのが昔から言われている、いわゆる「壁」を意識すること。
ツイスト打法も一時期流行りましたが、あれも回しすぎ矯正には使えそうですね。
コツとしては壁やツイストであろうと、上半身のリズムを無理に制御すると「後ろに残しすぎると極端にパワーが落ちる」現象に陥るので、上半身はいつも通りガンガン振って構いません。
上半身はそのまま、下半身を上手く使ってバランスを取るって感じがおすすめ。
もちろん、それらは膝や股関節の柔らかさが求められますけど、ここら辺はイメージするよりも”そういう動きができるカラダ”を同時進行で作ったほうが早いかなと個人的には思います。
まずは上半身の動きを整えよう
したがって、優先すべきは上半身。
- 両肩甲骨のラインが、肋骨の上でスムーズに滑る動きを意識して素振りする。
- ロングティーではノーステップ低重心で無駄なものを省き、捕手側の肩甲骨内側からボールを押し込む。
- ゴルフのようなアームローテーションでインパクトからフォローまでしっかり腕を返していく。
- 顎をしっかり残して上体の軸を安定させる。
下2つは割とリアルにゴルフレッスン動画のほうがイメージがしやすいかもしれません。もちろんドライバーをわざわざ買う必要はありませんが…
【参考動画】フォローを大きくするには両手をクロスして打つ(メルマガ限定リンク)
いきなり下半身主導のスイングで地味な反復練習を〜というのもいいのですが、小学生の場合は上半身の動きがしっかりしていれば、バッティングがつまらなくなるリスクも減りますからね(笑)
それから実戦用の打撃フォーム自体を直接モデルチェンジするのはハードルが高いので、あくまで練習中の5割6割程度の「気持ちよく振り抜けるスイング」で徐々に行うといいでしょう。
まとめ
- 上半身の動きを作ること
- 壁やツイストは回しすぎ防止のコツを得るのにお勧め
- 上半身を制御するのではなく下半身で回しすぎを防止する
- 膝や股関節の柔らかい動きはセンストレなどで作ったほうが早い
こんな感じですね。
感覚的なコツを掴むための練習をするときは、スイング全体の流れを一度にすべてイメージするよりも、2つくらいポイントを区切ってそこだけイメージしてください。
他の部分は何も考えず、それらが勝手に繋がるようにと練習すれば頭が混乱するリスクも減ってきますからね。
今回はここまで