ヒットを打ち続けたいならバッティングの引き出しを増やせ!
ソフトバンクが実に7年ぶりにリーグ制覇しましたね。 おめでとうございます。そして、青木選手もついに200本へ到達しました。 今年はマートン選手、西岡選手の2選手も達成したので実に3選手が200本安打達成したということになります。そして、イチロー選手。データ上では今年は200は無理なんじゃないかという声もありましたが ものの見事に通過して行きましたね。
さて今回のテーマはヒットを打ち続けるコツなんですが、 上の4選手に共通することってなんだかわかりますか? 足が速い?運動神経が良い?それとも選球眼?バットコントロール?答えは・・・「間」です。
ここ日本では、古来より対人競技の勝負において【間合い】というものが非常に重要だといわれていますが、 年間で200本もヒットを打ってしまうバッターはとうぜんこの間合いの操作に優れています。
この間合いを操作するには、まず圧倒的なヒッティングゾーン(ストライクゾーンを3D化したもの)が必要です。 ストライクゾーンに奥行きがあることで、勝負できる幅(どん詰まりのカット~ジャストミートまで)を増やすと いう感じですね。これによって、いついかなるタイミングでも認知即駆動が可能になり、ギリギリまで呼び込んだり 前でとらえたりと自在に操れるのです。
逆に、大したことの無いバッターというのは駆け引きが重要になるんですね。 極端な話し打者が自らわざと隙をみせて、投手の出方によって予め用意していた作戦で対応する・・・ こんな感じです。こういった『あらかじめ隙を・・・作戦』は、アマチュアで一般的なのが立ち位置ですよね。 わざとベースから離れて立ってみて、外気味に投げさせることを想定して、おっつけたスイングを準備する。
まあこんな程度の身体操作ではヒットを打ち続けることはまず不可能なんです。
野球と限定するから視野が狭くなり、「予測は使えるんじゃないか?」と誤解を招きやすいんですが、 他の競技で考えるとわかりやすいですよ。そこで、私が冒頭で「古来より」といったのにはわけがあるんです。 昔日の剣術家はこの間合いを間違いなく完ぺきに操作していました。
刃がついている刀で斬り合うわけですから、一太刀も、かすり傷でさえも許されない状況なんですね。 なぜか?当時はマキロンがありませんからね(笑) 医療のレベルや衛生上の問題で傷口から感染して死に至るケースは山ほどあったわけです。さらに剣道のように一礼して「ヤ-ッ!」と気合いを入れる暇もとうぜんありません。
次の瞬間には首が飛んでるという世界で、闇討ちや10対1といういじめに近い状況だってありえたわけです。 そんな状況下で予測して動くって、相当リスクが高いですよね? つまり死と隣り合わせの究極のギャンブルになってしまうわけです。
そうですよね?相手のレベルが自分と同等かそれ以上の場合、予測を裏切られる確率の方が多いわけですから 死に至るリスクは高まる一方ということです。これを対ダルビッシュ投手と置き換えてください。
「今日のダルビッシュは外の変化はそれほど…2シーム系のボールがこうきたら、カット気味のボールで… いやまてよ、4シームがこうきたらベース寄りに立ってカーブを投げさせ…」絶対打てませんね(笑)
ダルビッシュ投手は打者の予測を面白いように裏切りますからね。
これは本質的には同じですから、あなたやお子さんが所属するチームのレベルに置き換えれば いかにバッティングにおいて投手との間合いを制していないかがわかりますよね。 大事なのでもう一度言っておきますが 「予測をするから打てないんです!」では、話を戻して200本安打を打つ選手の間合いの操作はどうなっているのか?
理論は難しいのでイメージをいうと、 「ギリギリまでじっと待つ・・・と思いきや、来ないなら自ら打てるポジションへ身を持って行く。」 といった感じです。これといった型が無く固定的ではないということ。 常に流動的で相手がだれであろうと、時間的拘束が存在しないという感じです。
つまり、私が提唱する【密着】ですよね。 ボールに対してベターっとくっついていく。横からの映像を見る機会があればじっくり観察してみてください。 驚くほど滑らかにかつベッタリとボールにくっついて行くのがわかると思います。 もちろんイチロー選手ほど軸を移動させる選手はほとんどいませんが、明らかに他の選手とは異質の 体重移動に見えます。
長文になってしまいましたが、まとめると
- 密着
- バット中心操
- 軸ティー
この3つのセンストレがヒットを打ち続けるコツですね。 とうぜんトッププロは優劣はありますがほぼ100%の選手ができています。
もし、アマチュアでこの3つが流行り始めたら…これほど面白い現象は他にはありませんよ。 だって近所の学童野球や草野球などで、イチローと同じ間合いの操作をするバッターがタダで 観られるわけですからね(笑)では、今回はこの辺で終わります。