フリーバッティングの練習で選手が意識すべきポイント
皆さんはフリーバッティングではどんなことを意識して練習していますか?
チームによってはその日のテーマが決まっていて「ゴロを転がす」「強いライナー性の打球を打つ」「フライを打ち上げない」「センターから逆方向を狙う」など様々な方法があると思います。
私がおススメする方法は3つあります。
1つめは「身体のパーツを点検する」方法です。
リラックスが重要だというのは分かると思いますが、どこをどれだけリラックスするかという点をクリアにしていくことです。
簡単にいうと、重力に拮抗する筋肉が力みの原因になるのですが必要最低限の拮抗まで力を抜かなければリラックスした状態とはいいません。つまり、バットの構えには6の力が必要な所を7の力で行うとリラックスしているとはいえないわけです。これは体重移動中にもスイング中にもインパクト時にもいえることです。
さらに、構えなら構えたときどの部分が力んでいるのか?手なのか?肘なのか?肩なのか?腰なのか?膝なのか?こういうことを意識していると常に必要最低限の力で動作を行う癖がつきますので無駄の無い動きへ繋がってきます。
もちろんただ意識するだけではなくリラックスする専門的なトレーニングが必要ですが。ちなみに私が考案したセンストレーニングはこの部分を重視しています。
2つめは「センスの核となる動きを行う」方法です。
今思いつくものをあげると
- バッティングでいう引き手と押し手のバランス
- タイミングを上手に取るための軸足股関節の調整
- 打球を遠くへ飛ばすエネルギーを生み出す肋骨の動き
- 低くて早い打球を打つ体軸の操作
- 鋭いスイングを可能にするスイング面
- 変化球への対応力を上げるための軸移動
- 動き出しの早さを高めるバットの正しい扱い方
今思いつくものだけでもこれだけあります。
これらをしっかり意識してセンストレーニングを交えながら打撃練習を行うことが2つめの方法です。
小中学生へ行う場合は、こんな難しい言葉はまったく必要ありませんので専用のセンストレを行わせながら「低くて強い打球を打て」や「遠くへ飛ばせ」、「しっかり見極めろ」など普段行っている指導を行えばいいでしょう。センスのある身体ができれば勝手にできる動きですからわざわざ難しくする必要もありませんので。
そして、3つめが「相手を打つことから逸れない」方法です。
最も重要かつ軽視されやすい方法でもあります。上記2つの方法は少しでも間違えると打つという本質から逸れる危険性があるため、小学生に指導する場合は注意が必要です。しかし、この3つめ「ただただ相手を打つこと」を徹底するのは誰でも指導することができます。この意識というのはバッティングという対人競技を行う上で最も重要な意識だと個人的には思っています。
小学生のうちはバッティングマシンをできるだけ使わずに、相手の“意”や“気”に慣れることが非常に大切でしょう。これら3つの方法を使ってぜひフリーバッティングを行ってみてください。