良い打ち方と悪い打ち方の違いってナニ!?

学童野球のお父さんからよく「良い打ち方」と「悪いうち方」について質問を受けるのですが、これは非常に定義が難しいですよね。もちろん野球のルール上では、ヒットを打てばバッターの勝ちというシンプルなものですからヒットが打てる打ち方が良い打ち方なのでしょうが・・・。ここではもう少しこの勝負という部分を詳細に解説していきたいと思います。

バッティングというのは、本質的には投手との1対1の勝負です。そこで打者に求められるのはやはり「正確性」ですね。正確性を高めるために必要なのはギリギリまでボールを見極める能力です。しかし、見極めれば見極めるほど振り遅れ差し込まれる危険性も高まります。プロの優れたバッターはこの部分の対応力がものすごく高いんですよ。

優れたバッターのスイングを観察すると大きく分けて4つのタイプがあると私は考えています。

  • 早さ(スイングの振り出しの部分)
  • 速さ(スイングのヘッドスピード)
  • 破壊力(インパクト時の物理的強さ)
  • バランス(スイング全体の身体のバランス)

ほとんどの選手はスイングスピードの“速さ”を鍛えてると思うのですが、呼び込んでしっかりバットを振りぬくにはヘッドスピードよりもスイングを開始する刹那の動作を、極限まで高める必要があるんです。これは肩甲骨と肋骨の間の部分(肩甲胸郭関節)がカギを握ります。この部分は野球を行ううえで重要な部分なのですが、ほとんどの人が動きもしませんね。逆に言えばこの部分をしっかり調整していればスイング開始の部分の“早さ”というのは自然と高まります。

真剣勝負する以上、良い打ち方はやはり圧倒的なスイング開始時の早さでしょう。

逆に、投手と対戦する上で悪いうち方とは何でしょうか?様々な要素が考えられますが、バッテリーは打者の予測を裏切ることが仕事ですから1つテーマをあげるとしたら「フィードフォワード」ですね。次に起こる動作を予め予測することを指しますが要は『次はアウトコースに直球が来るから、身体をしっかり閉めて脇が開かないように、タメて逆方向へ・・・』こういうことをしてしまうと予測を裏切られる危険性はグンと高まりますよね。

理想は頭では予測していたが、その予測を裏切られても身体が上手く反応した。がベストですね。こういう部分はセンスの領域ですから普段から反応できるようにトレーニングしておきたいところです。

まとめますと、良い打ち方はしっかり手元までボールを呼び込んで見極めてスイングする打ち方です。それにはスイングスピードよりも、動き出しの早さを求めることが重要。悪い打ち方は、フィードフォワード通りにしか反応できなくて「正確性」に欠ける打ち方です。

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