チームに必要なのはシステムクラッシャー!?
昨夜のサッカー日本代表戦を観戦した方はいますか? 「野球やってんだからサッカーなんか興味ない」という方が多いかと思いますが、これが結構面白いんですよ。団体競技ですから強いチームを創っていくときに参考になるんです。興味が無い方も少しの間お付き合いください。アウェーで行われたウズベキスタン戦は、金狼こと本田圭祐選手がケガで出場していなかったんですね。本田選手を知らないという方はぜひ調べてください。
その本田選手が不在の代表ですが、アウェー戦ということもあり序盤から中々試合を優位に進められず苦戦を強いられました。とうぜん様々な要因が考えられるでしょうが、 その中で私は、「システムに縛られて動きが制限されてるな」という印象を受けたんです。
「試合が始まればシステムは関係ない。点を取る事には変わりない」こういったような発言を繰り返しているのが本田選手ですが、昨日の試合では2、3個システムを変えながら、その決まり事を忠実に再現するあまり中々ゴールまでシンプルにいけませんでしたね。
本田選手は良い悪いは別にしてチームのシステムを破壊していたんだなというのが改めてわかった試合でしたよね。良い時というのは、本田選手の無茶ぶりに周りの選手が引っ張られ仕方なしにサポートへ回るといった感じで動くのですが、昨日の試合ではそういった規律を乱す選手がいませんでしたよね。
これは野球でも同じなんですよ。
本当に良いバッターはセオリーを踏まえつつ柔軟に対応できる
最近の野球界もスコアラーがチームに何名かいて、対戦相手の詳細なデータを割り出して予め対策を練るという戦い方が主流ですからね。ただ、セオリーがすべて悪いというつもりはありませんが、”データとして頭に軽くおいて置く”のと”セオリーに固執する”のとでは丸っきり意味が違ってきますよね。
本当に強いチームはデータで動くのではなく、選手自体が自ら動いています。
固執がいけないんですよ。居着くんですよね。動作も判断もです。野球は一歩目が大事だといいますが、この一歩目が鈍るんです。チーム全体がこういった雰囲気だとやはり試合で積極性というのは出てきません。
たとえば、バッティングで初球は必ず見送る、無死1、2塁なら送りバント、左投手は右方向…こうやって予め動作がパターン化されてると、違った状況に遭遇うした場合、必ず一瞬「うっ」と居着くんです。
そうなると『何やってんだ!バカヤロー!!!』の状況に…w
セオリーが悪いのではなく固執しない柔らかさが大切ということ
もう一度言いますが、セオリーは悪くないんです。野球はそういうスポーツでもあるし確率も大事です。ただ、それらに固執すると…。もうわかりましたよね?本田選手のようなムードメーカー的な、良い意味でのシステムクラッシャーがチームに1人いるとこういった部分も幾分解消されるかもしれませんね。とうぜん一番いいのは根本的にそういった部分を排除するチーム創り!
ただ選手個人、バッティングで行う場合はそういう「セオリーに固執しない意識」を常に打席内で持つ事と、そういった身体やメンタルを日々の練習で培っていくことが重要ですね。次回はその選手個々がやるべきことをお話ししたいと思います。