自分に合ったバットの選び方

近年の少年野球では自分のバットを持っている選手が多くなってきましたね。子供のころに使うバットというのは今後の野球人生を左右するといったら大げさかもしれませんが、選び方を間違えると上達の妨げになる危険性がありますから、選ぶ際は慎重になる必要があります。最近の金属バットはハイテク性能で打球が飛ぶ設計になっているものも増えていますから、それらを買うのもいいでしょう。

しかし、どんなに道具がよくても選手自身のパフォーマンスを計るのは選手自身の身体ですから、その部分の上達は打球が飛ぶ飛ばない関係なしに止めてはいけません。以前、水泳の「魔法の水着問題」で北島選手が「泳ぐのは俺だ」Tシャツを着て入場したのは記憶に新しいですが、こういう部分は小学生の内から意識させておくといいですよ。今回はそんなバットの選び方を、効率よく上達するためにはどんなバットがいいのかという視点から選ぶ手順や基準をご紹介します。

バットの重心を知ること

バットの3つの重心タイプ

まずは何と言ってもバットの重心です。
これがどう感じるかによって打撃スタイルそのものに影響してきますから絶対に押さえておきたいポイントです。最近はオンラインショップで購入した方がお得な場合が多いですが、買う買わないは別にして一度、大型スポーツ店などに出かけ実際にバットを触ることをお勧めします。

ざっと2、30本近くはあるかと思いますが、それぞれのラベルに長さと重量の表示があると思います。一般的な選び方は軽くて自分の背丈に合った長さを選びなさいといわれていますが、私はむしろ逆です。身体が小さいからと言って軽いバットを安易に選ぶと、小学生の内に「道具の正しい扱い方」が身に付かない危険性があるからです。(ここはかなり重要です!)

私がこの部分で基準としているのは、片手で持てる重さかどうかくらいですね。長さは各年代のアベレージで良いかと思います。重心を感じるにはまず「トップバランス」「ミドルバランス」「カウンターバランス」の3種類があることを知ってください。簡単に言うと重心を先端、中間、末端に比重を置いているということです。これも表示があるメーカーはしっかり記載していると思いますのでチェックしてください。お勧めは断然トップバランスです。トップバランスは中・長距離打者用で小学生には使いづらいかもしれませんが、むしろ積極的に使用していくべきでしょう。

バットの扱い方は将来性を考える

ここでちょっと解説。なぜ軽いバットではだめなのか?これは道具を扱って高度な運動を行う以上、「道具に対してどのような扱い方をすると上手く力が伝わるか」というのが重要になるというのがカギを握ります。簡単にいえば道具の重みを知ってしまえば、その重みを基準に力を入れるタイミングや方向、加減などが上手にコントロールできるという事です。

ということは、軽いからしっかりスイングできるのではなく、バットの重心を身体でハッキリと感じている、知っているから正しいバットの扱い方ができるんですね。つまり軽いと逆に重心がわかりづらくて難しいんですよ。しっかりスイングするという定義を「力任せにビュンっと振ること」にするか、「道具に対して効率よく自分の力を伝えられること」にするかという問題ですね。ここが私がバット選びで最も危惧している部分です。

なぜ少年野球のセオリーに反してトップバランスでそこそこ重さのあるバットがお勧めなのかは、重心が一番わかりやすいからです。小学生の内からこういう意識や感覚を養っていかないと後々雑なスイングしかできなくなりますからね!

さて、本題に戻りましょう。では実際にの手順ですが、トップバランスと書いてあるバットの中でもさらに実際に手で持ってみてください。バットのヘッドを下へ向けて左右に揺すってみると感じ方がそれぞれ違うはずです。この時にくっきり重さがわかるものとそうでないものがわかれるはずです。簡単ですよね。1つめのポイントは以上です。

グリップのフィッティングを見極める

次のポイントはグリップです。グリップは細めの方がいいでしょう。グリップが太めだと小学生特有の手の柔らかさを活かせません。グリップは手との隙間が無い状態が最も効率よく力が伝わります。しかし、単純にギュッと力を入れれば隙間がなくなるかというとそうでもなく、リラックスしても隙間が無く手の中でズレないという状態がもっとも安定します。これは本来トレーニングによって手そのものを柔らかくすることが求められますが、小学生は上記の通りある程度柔らかいので、リラックスして握った時にズレないグリップを優先的に選んでください。

手順としては、リラックスして隙間の無いように握ってみる。ヘッド方向を軽く引っ張ってもらい、どれくらいズレるかを確かめるのがいいでしょう。グリップそのものが合わなかった場合、後から別のものを巻き直せるのでここでは太さや細さを基準に選んでおいてください。

デザインは子ども重視で!

最後はバットのデザインです。これから相棒となるわけですからお気に入りのデザインやカラーリングのチョイスは本人に任せましょう。結構これも大事なポイントですよ。それから、素材の部分ですが金属音や反発力などポイントが色々ありますよね。これは好みによってだいぶ違いますから二人で決めるといいでしょう。重心とフィッティングを見極めておけば大丈夫です。

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